本物とは何か(その3)


おはようございます。副住です。

昨日からの続き。

このように、私たちが日常使用する「本物」と「偽物」の言葉の

定義は、商品が当該ブランドかどうか、という意味で使用される

場面が多い。

しかし困ったことに、より本質的な意味で「本物」の言葉が使用

される時がある。例えば、「あの人は本物だ」とか「あの会社は

本物だ」などという場面である。この場合、上記のような当該ブ

ランドを意味する「本物」という定義は当てはまらない。むし

ろ、その人や会社そのものを「本物」と呼んでいるからだ。この

場合、当然ながら「本物」とは何か?という疑問がでてきてしま

うのである。よくわからないから。

 

さてここで、それらの疑問解決のヒントになるかもしれない例を

挙げてみたいと思う。骨董品の話である。骨董品のお店が一同に

集う骨董市というものがある。私は骨董市が好きで、京都に住ん

でいた学生の頃、骨董市が開催されると聞けば、見にいってい

た。古いながらも、形状が良かったり、私がオシャレと感じる逸

品に出会えることがあったからだ。しかし、その道のプロは、自

分の好みで商品を見ていないと聞いたことがある。価値のある掘

り出し物を探しているというのだ。その道のプロの人は、審美眼

(シンビガン)を持っているのだ。審美眼とは、「美を見極める

能力」という意味や、あるいは「本質を見極める能力」と言って

もいいかもしれない。要は「本物」を見極められる能力のことと

換言しても良いと思う。審美眼をもっているプロの人は、骨董市

で掘り出し物を見つけることができるのである。

おそらく、もしプロの人が、骨董市で掘り出し物を見つけたと

したら、その時思う言葉こそ「これは、本物だ!」とのものだろ

う。この場合の「本物」とは、当該ブランドの意味というより

も、「その物自体」あるいは「物の出来栄え」を指している。

続きはこちら

本物とは何か4

関連記事


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*